近年,リモートワークの定着にともないクラウド利用が注目されている.IoT時代に本格突入ということもあり,クラウドを利用するための情報端末としてはPC以外にもスマートフォンやタブレット等の組込機器もごく当たり前に使用されている.これらの機器開発においてもクラウド・サービスの要件・特長を熟知することは重要・必須となりつつある. また,組込システム開発では年々開発環境のコンピュータ・リソースがよりハイスペックになり,導入してもすぐに陳腐化してしまう傾向にある.その点,初期投資も維持費においても使った時間分だけコストを払えばよく,スケーラブルに柔軟に構成も可能でセキュリティの面でも余計な心配,手間をかけずに済むサスティナブルなPaaS(Platform as a Service)環境は最適な選択肢である. 組込システムは一般にクロス開発であり,実機デバッグが基本なのでターゲット・ボートとの接続が課題ではあるが,FPGA実装のインプリメンテーション(論理合成,配置配線,ビットファイル生成)作業だけでもクラウド・コンピューティング環境利用のメリットは大きい. 本セミナでは,このような背景から,クラウド・サービスにはさまざまなものがあるが,まずは直感的にわかりやすく実用的な「俺用」仮想コンピュータ(PaaS)構築手法をAWS(Amazon Web Services)を使って紹介する.
● 対象聴講者 ・クラウド・サービスに興味がある方 ・クラウドを始めたいがとっかかりがよくわからないと悩んでいる方 ・クラウド導入を考えている方 ・IaaS(Infrastructure as a Service),PaaS構築を検討している方,興味がある方 ・割安にハイスペックなコンピュータ・リソースを利用したい方